『教場 Requiem』も大ヒット上映中!Netflixで観られるおすすめの映画

ドラマ・映画

以前お話ししましたが、よくドラマばかり観ていますが、映画も時々観ることもあります。
最近はドラマと映画を交互に楽しんでいますが、しばらくハマる映画に出会えていませんでした。
ところが、2026年に入って Netflix で観た映画が、意外にもどれも面白いと感じることが多かったのです。その中には、劇場へ行くべきか迷って結局行かなかった作品も含まれています。
また、昔は気にならなかった俳優さんたちの演技力が、圧倒的に進化していると強く実感します。演技にもぜひ注目してほしいです。今回は、観てよかった私のおすすめ4作をご紹介します。

教場 Reunion

シリーズの続編である本作は、警察学校の教官・風間公親木村拓哉さん)の鋭い洞察力と緊張感が物語の芯を貫き、これまでのドラマをつなぐシリーズの結びとして十分に満足感を与えてくれます。2020年からの大好きなシリーズの映画版として、公開を心待ちにしてきました。今回の『教場 Reunion』はNetflix独占配信ながら、先日地上波でも放送されました。

風間教官は「すべてを見抜く」鋭さと、生徒を理解する深さを併せ持つキャラクターです。過去作を通じて彼の視点がドラマ全体の緊張感を支え続け、訓練や選別の過程、そしてReunionへとつながる展開が、刑事教育の現場と人間ドラマを見事に結び付けています。キャスト陣も豪華で、生徒役には斎藤京子さん、中村蒼さん、佐藤勝利さんなど、それぞれの役柄に複雑な問題を抱えさせることで、観客の予測を裏切る見せ場を作っています。

番組の構成としては、まず2020年のスペシャルドラマ『教場』、2021年の『教場Ⅱ』では、風間教官が警察学校で適性のない生徒をふるいにかけていく姿、続く2023年の連続ドラマ『風間公親‐教場0‐』ではなぜ風間教官の目があのようになったのか、風間が警察学校赴任前の物語が描かれています。そして今回のNetflix映画と劇場公開へとつながる流れです。今回の映画でも、つい“一見は優秀そうに見える生徒”の裏側に潜む問題を風間教官が見抜く場面が多く、「君にはここを辞めてもらう」がいつ出るのか、緊張感が続きます。物語の終盤は続きが気になる終わり方になっており、映画『教場 Requiem』に行く方は多いのではないのでしょうか。ドラマの時から続いている人物の謎がおそらく解明されると思われます。
風間教官の洞察力と現場の人間ドラマを軸に、シリーズの謎を深めつつ映画として締めくくる、見応えある仕上がりです。個人的には木村拓哉さんが演じる役の中でも風間教官は非常に適役だと思っています。今回の映画で終わることなく、ぜひシリーズ化を続けてほしいと強く思います。
(上映時間:2時間30分)

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男

本作は、「真実とは何か」という問いを深く考えさせる作品です。大勢が信じることが真実になるのか、当事者でない人々がねじ曲げた真実をどう覆すべきか―さまざまな問題が浮かび上がります。体罰の有無にかかわらず、社会が一人の教師を過剰に非難する様子も鮮明に映し出されます。綾野剛さん演じる教師・薮下の苦悩する姿は、偏見と報道の影響をはっきりと見せます。実話を基にしていると知るとさらに驚きです。

世間の非難が個人を圧倒する表現は、現代のSNS社会の危うさと直結しています。事実と憶測が入り混じる状況の中で、真実を貫こうとする葛藤と孤立感が、強く伝わってきます。また、弁護士と家族の支えだけは救いのシーンとなっています。彼らがいなければ薮下は耐えきれず、物語は負の連鎖のまま終わっていたでしょう。演技の使い分けも、作品のリアリティを高めています。律子役の柴咲コウさんは不気味さを、綾野剛さんは苦悶を見事に表現しており、強く印象に残ります。律子が薮下を語る場面と、実際の薮下を演じる綾野さんの演技の対比が特に見事でした。柴咲さんの母親役も不気味さが絶妙で、先日視聴した『坂の途中の家』の母親役とは全く違う感じで驚かされます。

物語は、小学校の教師・薮下が、生徒の母親・律子(柴咲コウさん)に「体罰をした」と告発される展開から始まります(実際には体罰と言えるものではなく、表題どおりの“でっちあげ”です)。学校側は話を十分に聞かず、報道の力で世間は彼に敵意を向けます。そんな薮下を支える弁護士と家族の姿は、大きな救いとなっていました。家族も日々マスコミに囲まれ心労を背負いますが、支え合う姿には強い共感を覚えます。木村文乃さん演じる薮下の妻と、追い詰められた薮下のシーンは特に印象的で、こちらまで涙がこみ上げそうになるほどでした。また、弁護士(小林薫さん)と出会えて本当によかったと思います。彼の偏見に屈せず正義を貫く姿には、心を打たれました。

薮下の真実を追究する過程と、それを支える人々の力を描くことで、「真実と公正さの難しさ」が強く問われます。演技の光と影の対比が印象的で、現代社会の偏見とメディアの影響を考える材料としても価値のある作品です。
(上映時間:2時間9分)

This is I

Netflixで独占配信されたこの映画は、実話を基にしており、タレント・はるな愛さんの人生を描いた物語です。トランスジェンダーとしてのリアルな心情性別適合手術を行った医師との出会い、手術後の困難や絆をたどります。

1980年代から2000年代にかけて、社会的認識がまだ低かった時代を丁寧に描くことで、寄り添ってきた人々の尊さがぐっと伝わってきます。特に斎藤工さん演じる医師・和田の「君はすごく輝いてた」や「君はちっとも変じゃない」というセリフは、はるなさん自身にとってどれほどうれしい言葉だったのか、表情からもひしひしと伝わるシーンでした。
物語は、少年期ケンジ(後にアイと呼ばれるように)の夢と家族への本音の葛藤、そして学生時代に出会うショーパブのニューハーフとの交流とともに動き出します。2000年代に、はるな愛さんを初めてテレビで見たとき、男性と知って驚く一方で、圧倒的な存在感に心を掴まれた頃を思い出しました。

歌とダンスは80年代〜00年代を彩る大切な要素として随所に配置され、つらいことがあっても前向きに生きる力を強く感じさせます。ショーパブで女の子の衣装を見つけ、躍りだす瞬間は、女の子にしか見えない輝きとかわいらしさがとても印象的でした。観る者に「前を向く力」をくれる場面でした。

現代より認識が低かった時代を、苦悩とともに明るく生き抜いたはるな愛さんの人生は、本当にすばらしいです。また、この物語によって初めて存在を知った和田医師ももう一人の主人公であり、彼女や多くの患者と向き合ってきたすばらしい方です。苦しさだけでなく成長と絆の温かさが丁寧に描かれています。望月春希さんの演技は、少年期の繊細さや強さを見事に表現していました。彼女が演じるはるな愛さんの人生は、観客に勇気と共感を届ける力を持っています。
重いテーマを抱えつつも、前向きで力強いトーンが貫かれており、現代の私たちにも響く作品だと感じました。
(上映時間:2時間10分)

愚か者の身分

闇バイト」を描く本作は、重いテーマにもかかわらず登場人物の人間性や葛藤が光る作品であり、心に強い衝撃と考える機会を与えてくれました。

物語は、闇バイトに関わるタクヤ北村匠海さん)、マモル林裕太さん)、梶谷綾野剛さん)の三人の関係性や行動が丁寧に描かれています。戸籍売買の闇ビジネスに関わるタクヤとマモルですが、その世界から抜け出そうとするタクヤを軸として、三人のそれぞれの動きが順番にそれぞれの視点で明らかになっていきます。
闇バイトを始めざるを得なかった彼らの背景には“お金”が絡み、誰にでも起こりうる現実の問題として提示されるため、視聴者の共感と恐怖が同時に立ち上がります。見ていると、闇バイトという悪いことをしているけども、彼らには人の優しさが残っているところが印象的です。特に、タクヤのマモルに対する接し方や最後の章の梶谷の決断はそれを強く感じ、救いの要素も混在します。対照的に闇バイトを指示する者たちは冷酷さが際立っています。
山下美月さん演じる闇バイトグループの女性キャラクターを含め、全体として“やりたくて始めた”のではなく、何らかの事情が動機であることが強調されます。

重いテーマにも関わらず笑顔のシーンが意外にも多く、絶望に陰を落としつつも希望を提示する構成が印象的でした。
この作品は闇バイトの恐ろしさを直視させると同時に、人間の温かさや救いを描くことで、強い余韻と考える余地を残します。闇バイトは現実社会でも実際に起こっている問題であり、誰にでも起こりうることであって、もっと取り上げていくべき問題だと強く感じました。闇バイトがどんなに恐ろしいものか、改めて考える機会となりました。
俳優陣の熱演も相まって、トラウマ級のシーンもあり数日引きずってしまいましたが、心をえぐられる体験でありながら見て良かったと感じさせる力を持つ作品です。
(上映時間:2時間10分)

終わりに

今回は実話を基にした作品が2本含まれており、トランスジェンダーや闇バイトなど自分の知らない世界を描く作品もあって、考えさせられることが多かったです。実話というだけで興味を惹かれ、今後もこうした作品を観ると思います。『地獄に堕ちるわよ』(戸田恵梨香さん主演)も配信を控え、楽しみにしています。

また、上記2作には綾野剛さんが出演しています。SNSでの評判通り、彼の出演作はほとんど面白く、毎回違う演技に引き込まれ、圧倒的な存在感を感じます。他の俳優さんたちの演技ももちろん素晴らしく、作品全体としてどれも見応えがありました。