以前からNetflixで観られるおすすめWOWOWドラマを数回ご紹介してきましたが、「Abema」でも10話以内で短く完結するおもしろいドラマが結構あることを知り、観始めるとどれもリアルさを強く感じるものが多くすぐに引き込まれました。
今回ご紹介する『インフォーマ』や『スキャンダルイブ』は、豪華キャストが勢ぞろいし、大規模な舞台挨拶の様子がSNSで話題になることが多かったような気がします。そんな話題をきっかけに気になり始め、今回は私が特におすすめしたい3作品をご紹介します。
スキャンダルイブ
このドラマは、芸能界と報道の裏側をリアルに描いた作品です。序盤の対立設定だけでなく「裏の裏の真実」へと展開していく点が見応え抜群で、ぐいぐい引き込まれます。最終話で投げかけられる問いかけのような場面も強い余韻を残し、印象に残る終わり方でした。
物語は第1話から、芸能事務所Rafale社長の井岡咲(柴咲コウさん)と週刊文潮記者の平田奏(川口春奈さん)の対決を軸に動きます。とはいえ、単純な善悪の構図には落ちていかず、登場人物の多様な視点が絡み合うことで芸能界の複雑さがリアルに浮かび上がります。Rafale所属の俳優・藤原(浅香航大さん)の不倫告知が幕開けのように見えますが、物語はその先へ進み、裏の裏の真実へと深掘りされていきます。
柴咲さん、川口さん以外のキャスト陣の豪華さ、特に大手事務所KODAMAプロダクション社長を演じる鈴木保奈美さんの迫力ある演技には圧倒されます。
不倫スキャンダルを起点にしつつも、現実の週刊誌記者や芸能関係者が必ずしも悪者ばかりではないという視点を提示する場面があり、人物の多様な側面が際立ちます。テーマとして、不倫や性被害、誹謗中傷といった現実のニュースで取り上げられる問題をリアルに描く一方で、仲間や家族といった支えの存在が生きる力になる様子も丁寧に描かれています。
ドラマを観て改めて感じるのは、芸能界は決して甘い世界ではないということです。事務所の社員、週刊誌の記者、俳優、そして家族—さまざまな立場の視点から物語が展開されるところが興味深いです。私たちは普段、芸能人のスキャンダルを身近に知る機会が多いですが、同じ人間である彼らが「芸能人だから」と過剰に晒されてしまう現状には疑問を抱かざるを得ません。ネットや週刊誌で騒がれるスキャンダルも果たしてどこまで真実なのかわかりません。ドラマを視聴後には芸能界や週刊誌に対する見方が少しだけ変わったような気がします。
このドラマは「芸能界の真実は一面的には語れない」という主題を、対立や表面的なスキャンダルだけでなく、関係者の視点と支え合いの力を通じて提示します。視聴後も考えさせられる、現代社会へのメッセージ性を持つ作品です。全6話、各話約38〜63分です。
警視庁麻薬取締課 MOGURA
このドラマは、ラップを軸に人間の本音や社会の裏側をリアルに描いた作品で、実話をもとにしたフィクションという事実には驚きです。
私はラップに詳しいわけではありませんが、登場人物たちの熱意や緊迫した展開にとても引き込まれました。特に、ラップの歌詞がセリフのようになっている演出はとても斬新です。実話をもとにしているため、潜入捜査の現実味と心理的葛藤がリアルに描かれており、作品全体の説得力が高まっています。登場人物の心理描写や人間関係の絡み方が丁寧で、終盤のラップ歌唱シーンを始めとする見せ場が強く印象に残りました。全体が30分ほどしかないので、かなり一気に観やすいです。
主人公の警察官・伊弉諾(般若さん)は問題を起こし、部署移動を繰り返した末に麻薬取締課に配属され、潜入捜査のためにラッパーになりすまします。ラッパーグループ・9門の大麻畑を特定する任務を進める中で、彼らの人柄や思いを知り、法と正義の境界について疑問を抱く過程がリアルに描かれています。伊弉諾がラップでメンバーからの信頼を得つつも、「法と正義」について疑問を抱き始める姿はリアルな心理だと感じました。特に、9門のメンバーが見せる深い思いや、終盤のラップ歌唱シーンはとてもかっこよかったです。あまりにも印象的だったため、9門を演じる俳優たちが一体何者か気になり、調べてしまうほどでした。エンディング曲『五月雨』も作品の余韻を深め、個人的にはダウンロードして楽しむほど惹きつけられました。
【9門メンバー】
火薬:Jin Dogg,OG-T:G-k.i.d,Young06(ゼロ):RedEye,Haru:CYBER RUI
※気になって調べてみると、実際のラッパーの方々が演じられていました。
出演者も演技力とともに、ラップを歌う人々の熱い思いが伝わってきて、心に深く響きました。他キャストには警察側に吹越満さん、成海璃子さん、市長役に風間俊介さん、9門と敵対するラッパーグループに吉村界人さんも出演しており、吉村さんは悪そうな役が本当に似合っていて、ドラマや映画に出ている際はいつも悪役なのではないかと疑ってしまうほど(笑)沁みついています。
潜入捜査なんて、漫画やドラマだけの話だと思っていましたが、これが実話をもとにしているなんて衝撃です。実話に基づいてリアルに描いたこの作品は、私にとって新しい発見で、映像の持つ力を再認識させられるものでした。まだまだ自分が知らない世界がたくさんあり、ドラマや映画は本当におもしろいなと感じます。
この作品は、単なるドラマの枠を超え、ラップを通じてリアルな人間の本音と社会の裏側を生々しく映し出します。全6話、各話30~47分です。
インフォーマ -闇を生きる獣たち-
INFORMA:インフォーマ
政治、経済から芸能、裏社会にいたるまであらゆる応報を操り
メディアをコントロールする謎の情報屋
2023年に関西テレビで放送された『インフォーマ』に続き、シーズン2『インフォーマ -闇を生きる獣たち-』が2024年にAbemaで配信されました。私は前作をNetflixで観ておもしろかったため、シーズン2のAbema配信開始を知るとすぐに視聴を始め、毎週配信後すぐに観ていました。
シリーズ1の時から、誰が本当の敵か、味方は誰かが読めない緊張感があります。今回も先を読ませない展開が続き、前作以上の迫力と謎解きのスピード感を保ちながら全8話で一気に引き込まれます。シーズン1と同様、想像を裏切る展開が続くため、最後まで目が離せません。
前作と同じく、インフォーマ・木原(桐谷健太さん)と、ポンコツ週刊誌記者・三島(佐野玲於さん)の二人が新たな事件へ挑みます。二人の掛け合いは相変わらず絶妙で、つい笑ってしまう場面も多いです。現実社会の問題にも絡む「闇バイト」という現実味のあるテーマも見どころです。
シーズン1では「火だるま殺人事件」を軸に木原の過去が絡み、三島はその謎を追います。シーズン1,2に共通して、三島が、「なんでこうなった?」「何がしたかった?」という絶望的な出だしから物語が始まる点が、何があったんだと気になるので一気に観てしまいます。
シーズン2では舞台がバンコクに移り、映像の迫力が一層増しています。「闇バイト事件」を追うため編集長の指示で三島がバンコクへ向かい、現地のガイド・広瀬(莉子さん)とともに行動し、物語が動き出します。そこで2年前に三島に地獄を味わせた木原と再会するのです。日本側では警察が捜査を進め、物語は一気に加速します。果たして結末は──というのが、観る者を引きつけます。
『インフォーマ』の魅力は、各話約30分前後のテンポの良さと、豪華キャストの顔ぶれにもあります。シーズン2からの新キャラ・池内博之さんは見るからに悪そうに見えますが・・・二宮和也さんも登場し、何の役かは見どころです。桐谷さんは他のどんな役よりも木原の役が最もしっくりくると個人的には感じます。また、佐野さんはGENERATIONS出身のダンスのイメージが強いだけに、「ポンコツ」という新鮮で魅力的な役どころが楽しいです。
このドラマは、「情報」を力として、裏社会と現代社会の闇をリアルに描いています。木原たちはさまざまな情報に翻弄されながら動き、情報を仕入れ、操作し、時には操られます。ドラマを観て以降、私自身の生活でも情報の重要性を強く感じるようになりました。
全8話、各話33〜48分でテンポよく展開し、謎解きの息つく間もなく視聴者を引き込みます。まだ観ていない方には、前作を復習してからシーズン2に挑むのが良いでしょう。シリーズ化の継続を期待したい作品です!
※本ページは2026年1月時点の情報です。最新の配信状況はNetflix公式サイトにてご確認ください。
終わりに
私がこれまで観てきたAbema作品は、社会の裏側をリアルに描くものが多いように感じます。Abemaオリジナルドラマの存在はあまり知りませんでしたが、映像美も美しく、どれも非常に良作だと感じました。上記の3作品に共通しているのは「リアルさ」です。どれも、本当に起こり得た出来事を描いているかのような強い臨場感を覚えました。
『スキャンダル・イブ』と『INFORMA』には記者が登場しますが、記者という職業はこんな風なのかと考えさせられます。実際の真実は分かりませんが…
2026年も、引き続きおもしろい作品を楽しみにしています!

